恋愛寫眞

 堤幸彦の「恋愛寫眞」、見てきました。全体としては、そこそこの出来で悪くはない。写真が中心的なモチーフになっているだけあって、松田龍平広末涼子が撮る写真が数多く挿入され、写真自体もなかなかきれいで写真を撮ること自体の魅力が伝わってきました。確かに全体のトーンとしては「綺麗な映画」*1になっていたと思います。
 ただ、色々問題も多くありました。一番重要なのは、ストーリー。基本的なトーンはさっきも言ったように問題は無いのですが、ところどころで浮いた場面が登場する。一番おかしかったのは小池栄子関係。途中までは良かったのですが、肝心なところであまりに危険な演技で、それまでがぶち壊し。さすがに失笑でした。いきなりちゃちなサスペンスになるし。それと、トリックなどでは良く見られたギャグの挿入もちょっと変。数も少ないし、さっぱり笑えなかった。これなら雰囲気を壊すだけだし要らないのでは?
 それと、物語の語り手を演じた松田龍平(彼自体もあまり好きじゃないのですが)の話す英語です。物語でも言及されてはいるものの、あまりに下手すぎる。文章にするとI was thereではなくて、アイワズゼア。かなりのひどさ。さすがにもう少しどうにかして欲しい。その上、ニューヨークに行ったりするもんだから、かなり英語が使われる。さすがに辟易する。
 そんな感じで良い所もあれば、かなり悪いところもある映画でした。もし観た方がいたら感想を聞かせてください。きれいな画だけにしておけばもっと良かったのに…。