志村貴子 「なんか照れちゃうんです」

「いえいえ。『敷居の住人』、最初のころはひどいぐらい売れなくて。打ち切られる寸前までいったんですよ。それに、ちょうど自分の中で漫画を描くことへの執着がなくなっていた時期も重なっていて。初めて『コミックビーム』に読み切りが載ったころはやる気満々で、でも、その後しばらく声がかからないままの時間があって。ちょうど、どん底ぐらいのころに連載が決まったんです。だから、やる気は出ないわ、単行本は売れないわ、自然と漫画の内容も後ろ向きになっていったという(笑)。わりと殺伐とした気持ちで描いていたんです」

初めは全然人気が無かったというのが意外。