アングルグラインダー・マン

 駐車違反車に取り付ける輪留めを断ち切るヒーロー/怪人についての記事。対照的な取り扱い。初めにcnn.co.jp、次にUK Todayから。

ロンドン(ロイター) 車のタイヤに留め金をはめ、移動を不可能にする違法駐車対策が実施されている英ロンドンの路上に、水色の全身スーツ、金色のパンツ、マント、手袋、ブーツ、そしてゴーグルを身に付けた「怪人」が登場、電動機「アングル・グラインダー」で留め金を次々と切断し、市民の話題を集めている。

ウェブサイト(anglegrinderman.co.uk)も運営し、“アングル・グラインダーマン”と自称。派手ないでたちは同サイトで紹介されている。「車輪にはめられた留め金と速度監視カメラを破壊するヒーローで、慈善家かつエンターテイナー」とも主張している。

駐車禁止を取られて移動出来なくなったドライバーは、アングル・グラインダーマンのホットラインに電話さえすれば、留め金を「無償で取り去るサービス」を実施するとしている。地元メディアが盛んに取り上げる「人気者」にもなっている。

「権力を持つ警察官の横柄な侮辱」への政治的な抗議とも強調しているが、ロンドン警視庁はカンカン。「一部の人間には善意の行動であるかもしれないが、他の者には犯罪的な損失にも成り得る」と警告、破壊活動は警察によって裁かれると捜査開始を宣言してい
違法駐車の留め金外す「怪人」活躍、警察カンカン@CNN.co.jp

あくまで冷静に外側から見つめるcnn。「怪人」だし。

英国の大衆紙「デイリー・メール」によると、駐車違反でタイヤ止めをはめられ、困っている時、電話一本でかけつけ、アングルグラインダー(高速研磨機)でこのタイヤ止めを切断、謝礼はもらわず去っていくという謎のヒーロー(?)、「アングルグラインダー・マン」が活躍していることが伝えられた。

自称「アングルグラインダー・マン」は、40歳、独身男性、ケント州在住とされ、本名は不明。最初にロンドン南東部で、駐車違反取り締まりのタイヤ止め(clamp=クランプ)をはめられた人を助けてから、その存在が口伝えでドライバーの間に広まったという。

(中略)

アングルグラインダー・マンがこのような活動を始めるきっかけとなったのは、自分が駐車違反のタイヤ止めをされた時という。この時激怒した彼は、レンタル・ショップで研磨機を入手、タイヤ止めを自分で切断し、周囲から拍手喝采が沸き起こったのを機に、同じ境遇で苦しむ他のドライバーを助けようと決心したという。

察では、勝手にタイヤ止めを切断してしまう庶民のヒーローに対し、物品損壊による逮捕を警告しているものの(ドライバーも「同意」したとして罪に問われる可能性あり)、決定的な証拠や苦情がないため、くわしい捜査は今のところ行なっていないという。

ちなみに、アングルグラインダー・マンにとって目下の敵は「過労」。ホットラインには、タイヤ止めをされたドライバーからの電話が1時間に最高40本も入り、ウェブサイトはアクセスが集中し過ぎてダウン。あるときには、はるか北アイルランドから助けを求める電話がかかったが、「マントを着ていても飛べないため」、断らざるを得なかったという。
タイヤ止めされた車を次々と救出! 「アングルグラインダー・マン」、登場

こちらは、庶民的な視線か。?つきながらも「ヒーロー」。cnnでは「間接的に地元メディアが盛んに取り上げる「人気者」にもなっている」と書かれていたのが、こちらでは、「周囲から拍手喝采が沸き起こった」とか「アングルグラインダー・マンにとって目下の敵は「過労」。ホットラインには、タイヤ止めをされたドライバーからの電話が1時間に最高40本も入り、ウェブサイトはアクセスが集中し過ぎてダウン。」みたいに、具体的な話でその人気を伝えている。
 Angle-Grinder Manには「Wheel-clamp Superhero / Vigilante (輪留めヒーロー/自警団」と書かれています。と、言っても、この姿を見ると、ただの危ないヤツにしか見えない…。