町山広美インタビュー──地上波テレビは、これからも安泰だ!──

network styly *から。
 「価値観の多ジャンル化」という話。色々なジャンルにある、センスが良いと言える「正解」を組み合わせることが「個性」になってしまっている。「価値観の多様化」が喧伝される中で現れてきた自分のセンスの信頼性に対する不安を、すでに「正解」、つまりセンスを裏打ちするもの、を選択することによって解消している。だから、一見個々のスタイルはバラバラで「価値観の多様化」が進んだようでいて、実際はすでにその正当性を与えられた商品を選択して組み合わせているだけ。
 実感としても、ある人の「個性」ってものをほとんど感じない。ここで言っているように、単なる「正解」のデータベースから恣意的に組み合わせているだけって感じがする。例えば、下北とかにいそうな「センスの良い」人達ってのも、同じような人をピックアップすると、ほとんど同じような格好をしている気がする。ズボンの上にスカートを重ねるのは、それが「正解」になっているから、みたいな。