食材としてのイルカ

 犬に引き続き、一度は食べてみたいもの。イルカです。今でこそ、イルカ=かわいいて頭がいい、というイメージが離れませんが、日本ではかなり昔から食べられてきたようで、縄文時代の遺跡からもイルカの骨が出土するとか*1。さらに、中世からルネサンス期のイルカ料理によれば、ヨーロッパでも古くから食べられてきていたようです。肉食禁止の日というのがあって、その日には魚類以外の肉は食べられなかったのですが、イルカも無理やり魚に分類して食べていたとか。さらに「15世紀前半の家庭向けのメニューを集めた"John Russell's Boke of Nurture"」には、「イルカはまるごと調理されてナイフで切り分けてマスタードを付けて食べた」という記述もあるようです。
 で、実際にイルカ肉はどんなものかというと、こちらのイルカの肉を参照してください。静岡のスーパー『もちづき』で売られるイルカ肉の様子が写真に収められています。肉の断面がちょっとキツイ。その後「イルカ丼」にして猫に食べさせたようです。
 しかし、やはり実際に気になるのは人が食べた場合です。で、いくつか料理に挑戦したページがありました。その前に、今の「イルカ丼」があまりにまずそうだったので、悪い印象を抱きそうなので、「ちゃんと」作れば美味しいという証言を引用しておきましょう。

「イルカ料理」でサーチエンジンを検索すると、ほとんどヒットしない上に「うまいものではなかった」「ゲテモノ」「食べる気になれない」などという否定的な意見ばかりが目に付き非常に腹立たしいのですが(笑)
、それはちゃんとした調理法で作られた、旬の美味しいイルカを食べてないから。
イルカは美味しい食べ物です!

ということだそうです。「ちゃんとした」レシピというのは、「刺身」「レモンソテー」「みりん干し」「煮込み」などらしい。それは分かるが、イルカの「旬」っていつなのか!
 で、ほんとに料理の例を見てみましょう。イルカのにんにく炒めイルカレーなど。どちらも生臭さがきつかったようですが、これは血抜き不足が原因でしょうか。こちらではイルカの煮込みを作っているのですが、血抜きをしっかりして濃い味付けで煮込んだら美味しかったようです。「食べた感じは、クジラ」だそうです。イルカを「鯨肉」として売っている例もあるようですし、ひょっとして気づかないうちに食べているかも。最近もまだ売ってるんでしょうか?イルカ肉か鯨肉(ほんとはイルカ)。
【参考】:イルカの博物誌